空の設計(詩)

きみの生まれた大切なその時に

色褪せた記憶の顔を

願望の落書きで歪めずに打ち明けるなら

おれは確かに

家で随分お酒を飲んでいたのです

いつものように。

 

きみと初めて会ったのは

きみが初めて病院の外の空気を知った日のこと

きみが病院を出た日のことです

後部座席のベヒーシートで眠るきみを見て

ひと眼見てきみを愛した

後づけの解説をここにつけ足すことはしません

ちっちゃくて

とてもちっちゃくて

たまらないほど愛おしかったのです。

 

親を名のれる立場でないと知っている

それに言葉がなぜか不思議と出てこないのです

一つだけ

あらわすことの出来る言葉はだから今は一つしかない。

 

初めてひと眼見たその時から

きみを忘れたことがない。

 

出来るだけ自分のままに生きてください

失敗よりも後悔を避けるように気をつけながら。

 

 

ごめんね。

 

 

✨🔮✨  🐟 🐠🐟

✳ 画像はフリー素材です。

息子のことを想って書いた詩です。作品としては特に優れたものではないけど、いつか書こうと思っていました。でも、言葉が全然出てこなかったな……

最後かな。ですね。