永遠(詩)

かわたれ時

(だがそれは何時のことだろう)

私は少しでも高いところへ行くために

修道院〟の物置じみた屋根裏部屋をおとずれる

そこからは東が見える

砂糖黍(さとうきび)の密林と名前の知らない一本の木のある丘が見え

その向こうに街と呼ばれた何かが見える

かつては街と呼ばれていた

口をとざした水面(みなも)のようにひそやかに横たわっている

そこは東だ

明るむものの放射がかなたには放たれ出している

いちばん果ての空と地上のあいだの辺に

いずれ小鳥の囀りが聴こえ始めるだろう

分からないけどまた美しい一日だろう

あの人は何か誤解をしている

少し静かになっただけだ

人間がいなくなっても

世界はなおもこれまで通り時計の針を止めてはいない

受け容れるのが成長ならば

あの人は今も子供のままだ。

 

三角フラスコ

あの人の研究室にあるものの名前は他に知らない

全部瓶だと思う

あの人はあらがい続けているのだ

だが何とだろう

たぶん私が受け容れた何かとだろう

だけど何かの奇跡でたとえあの人が成功したとして

何が変わるというのだろう

それで生まれた子が女だったら?

何か変わるだろうか

受粉するのにも蜜蜂の翅と脚とを借りる必要がある

自然にはあらがいがたい仕組みがあるのだ

余り信じはしないけど

人間の頂(いただき)より高い次元の仕事に思える。

 

街の灯りが消えてから

星がたしかに夜空に帰ってきたようだ

前を向いているのがどちらなのか私は知らない。

 

あの人がたぶん嫌いだ。

 

 

✳ 画像はフリー素材です。

実はおれは、この主人公に必ずしも共感しないという…… しかしやる気が出ん。これもまた何とか書いた感じです。ブログやめるかも。湖畔とか行きたい(笑)書くことは続けますよ。生粋タイプなんです。表現していない期間は、おれのダメ人間期間。