人の巣箱(詩)

それ自体鉄と硝子と石材とアスファルトの目論まれた建築である

つねに浸透する無情に澄んだものがある

つねに浸透し蔓延している

到るところに

 

赤信号

〝進んではいけない〟

街は人より荒んで見える

人よりも疵口(きずぐち)を隠してはないように見える

恐らくそれは愛のある思いちがいである

すれ違うおなじ時空間のよくは知らない人々

現在地

東京なので過密している

青信号

目的地が幾らかは近づくだろう

 

時間でない

酸素でない

無情に澄んだそれは到るところに浸透し蔓延している。

 

呼吸している

人はみなそれを呼吸しているのだ

つめたく澄んだ感触である。

 

水の谺(こだま)のようなものです。

 

 

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スピリチュアル系の人からしたらことごとくスピリチュアルなものに解釈できるかも。おれはキリスト教を学んだ人間だから、そういうものを否定とかは全然しないけど。

ストーカー…… 邪魔。当たり前だけど。