太陽の匂い(詩)

気凛(きりん)とは匂いのことであるらしい

そこはかとなく立ち迷うそれはほのかな匂いと想う

白い項(うなじ)のほのめくように想い起こさす幻覚めいた微かな匂い

帰宅した時、衣服から確かに嗅いだように思える戸外の風と温度の匂い

窓辺で横たわる陽だまりの匂い

月の光の囁く場所で何かしら花ひらくもの

だけども殊に飲み込みやすいほどよく平凡な例えを挙げるなら

取り込んだ布団に染みて確かに嗅げる太陽の匂いだろう

太陽の匂い

これはいつでも懐かしい慕わしいすこやかな感傷

少年期には誰しもこれと今よりも親しかったのだろう

気凛の凛は凛として実に凛々しい文字である

凛として凛々しいそこに太陽の嗅げる詩を

少年の身軽な運動

そのか弱くも健康な身体と感覚の宿していた叡智

布団に染みたみずみずしい思い出の香る詩を

ほのかなものの芳しい詩を

いずれ書くため今日もまた別な言葉をしたためる

お早いもので夏日(かじつ)です。

 

 

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気凛という言葉が本当にあるのかは不明(笑)気稟はありますね。凛はないかも(笑笑)しかし一日二篇は完全に乱発ですね。まあ、改稿・改訂はいずれするつもりです。本にしたいので。ちなみに、おれはそれに充てる期間を〝ネタ切れ期間〟と呼んでいる。