戦火の切れ端(1)小品

ふいの驟雨(しゅうう)と誤解したのは間合いのずれのようなもののためです。爆撃のあってから、それは恐らく二十秒も経ってからパラパラと空から落ちてきたのでした。人の死ぬのに馴れ過ぎて失くしたものもあることでしょう。実際僕はおののくよりも、ホッと胸を撫でおろしたのでした。僕の血ではなかったのですから。

 

 

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戦争関連の短詩とか小品を書いていこうかなと。気が向いた時に。