地下鉄は轟音の中を進んだ
重金属のたたかい軋む何かしら深度のふかい轟音である
ことさらに揺れの烈しいそこは恐らく曲線だろう
重心の傾き揺らぐ波のうねりの感覚がある
うねりにあらがおうと力(りき)めばむしろちからは逆のベクトルへと作用する
委ねたほうが安定が保たれるのだ
地下鉄のドアの近くにつっ立ち
波のうねりにこの身を委ねながら立っていた
かつて或る悲壮な覚悟をもって同じように
同じような場所で同じようにしていた事がある
当時この路線は名称が少しちがった
あの少年は二度と家には帰らないつもりだったけど
ゆくあてもなく結局はしょんぼりと家路についたのだ。
いまは大人である
少年はたぶん瞳の奥にいる。
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盗撮、ほんと迷惑です。邪魔。創作活動に支障が出ている。そしてSNSで人気になりたいという人は、おれ以外の人と絡んでね。興味ない、そういうの。